実際の施術をドクターが解説
この解説動画、写真解説では手術シーンが含まれます。
気の弱い方、血を見るのが苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
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年末年始の電話受付につきましては、1/1のみ10:00~19:00までとなります。
男性に女性のようなバストの膨らみのある状態を『女性化乳房』といいます。もともと男性の乳房は女性のような発達はしませんが、女性のように乳腺自体が発達した場合の“真性女性化乳房”と、単純に太って脂肪がついた結果で膨らんでしまった場合の“偽性女性化乳房”があります。この2つのタイプに合わせて、改善手術も2種類。乳腺が発達した真性女性化乳房には、乳腺切除手術を。単に脂肪がついている偽性女性化乳房には、脂肪吸引術を行います。
極細の針による注射で局所麻酔をするので、術中の痛みは少なくて済みます。また、体質やご希望に合わせて、全身麻酔で手術を行う場合もあります。術後の腫れや痛みもわずかで、手術当日からシャワーもOKです。
乳腺除去 | ¥440,000~¥660,000(税込) |
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脂肪吸引 | ¥418,000~¥627,000(税込) |
【銀座高須クリニック、横浜、名古屋、大阪】
女性化乳房除去
通常の女性化乳房は、「真性女性化乳房」と呼ばれ、男性であるのにも関わらず、乳腺が発達してバストが肥大化し、女性のような大きな胸になっている状態のことをいいます。
真性女性化乳房の手術の場合は、乳腺を切除するため、乳輪の下半周の皮膚を切開し、乳腺組織をハサミや電気メスで摘出しなければなりません。乳腺組織は硬い結合組織で、脂肪吸引で吸いとることはできず、直接鋭的に切り取る必要があります。
また、乳腺を切除した部分は空洞になるため、そのスペースに血液や浸出液が溜まらないようにし、綺麗に癒着してスペースがくっついて治るようにするため、サクションドレーン(持続吸引ドレーン)を数日間留置する必要があります。
※高須幹弥医師が手術する場合は、手術日を含めて3日間、サクションドレーンを入れることが多いです。
手術方法は大きく分けて2種類あり、バストの膨らみによって異なります。
この術式は最も一般的なもの。脂肪と乳腺を取り除くと皮膚のたるみが残るのでは?、と心配されるかもしれませんが、ある程度皮膚は収縮して引き締まるため、バストのふくらみが小さい方ならほとんどシワやたるみが残ることはなく、平らな胸に仕上げることができます。
乳腺を切除した部分が空洞になるため、そのスペースに血液や浸出液が溜まらないようにし、綺麗に癒着してスペースがくっついて治るようにするため、サクションドレーン(持続吸引ドレーン)を数日間留置する必要があります。
※高須幹弥医師が手術する場合は、手術日を含めて3日間入れることが多いです。
この術式は、脂肪吸引+乳腺除去の方法では術後にシワやたるみが目立ってしまう、バストの膨らみが大きな方に対して行います。皮膚を切除するのでその傷跡が胸の下方に残ることになりますが、シワやたるみのない平らな胸を作ることができます。
乳腺を切除した空洞に血液や浸出液が溜まらないようにし、綺麗に癒着してスペースがくっついて治るようにするため、サクションドレーン(持続吸引ドレーン)を数日間留置する必要があります。
※高須幹弥医師が手術する場合は、手術日を含めて3日間入れることが多いです。
男性であるのにも関わらず、乳腺が発達してバストが肥大化し、女性のような大きな胸になっている「真性女性化乳房」に対して、ただ単に太っており、脂肪がついてバストが大きくなっている状態のことを「偽性女性化乳房」といいます。
偽性女性化乳房の手術は、乳腺を切除する必要はなく、脂肪吸引だけで改善することが多いです。乳輪の下半周の皮膚を切開する必要はなく、術後にサクションドレーンを入れる必要もないため、術後の回復は早くなります。
脂肪がついているだけの偽性女性化乳房の場合
乳腺組織は発達しておらず、脂肪でバストが膨らんでいるだけなので、脂肪吸引だけでバストの膨らみを改善することができる
(青の範囲を脂肪吸引する)。
術後にサクションドレーンを留置する必要もなく、比較的回復が早い。
真性女性化乳房なのか偽性女性化乳房なのかの判定は、ほとんどの場合、手術前の診察時の触診や問診で判断することが可能です。真性女性化乳房は、乳輪の下に硬い乳腺組織のしこりのようなものを触知しますが、偽性女性化乳房は乳腺組織は触知せず、軟らかい脂肪の感触だけ触れることが多いです。
※施術方法や施術の流れに関しましては、各院・各医師により異なります。予めご了承ください。
※ホームページ上で掲載されている価格は税込表示となっております。
※当院で行う治療行為は保険診療適応外の自由診療になります。
※インバウンドの方の施術料金は通常料金とは異なります。詳しくはお問い合わせ下さい。
巨大な女性化乳房の手術症例写真
50代男性の患者様です。
元々正常な胸だったらしいのですが、数年前から徐々にふくらんできて、このような状態になったとのことです。
精神科通院中であるため、そこで処方された薬の副作用でなった可能性がありますが、詳しい原因は不明です。
女性化乳房の原因は不明であることが多いのですが、どちらにせよ、ここまで大きくなると、手術で治すしか方法はありません。
手術は、全身麻酔下に、脂肪吸引で乳房と乳房周囲の脂肪を取り除き、乳輪の下半分を切開して乳腺除去を行いました。
大きな傷を残したくないという希望だったので、皮膚の切除は行いませんでした。
術後はややシワとたるみが残りましたが、平坦な胸に戻り、男性的になりました。
この方のように、巨大な胸に対し、皮膚切除を行わないで、脂肪と乳腺のみを除去すると、多少のシワとたるみが残ります。
同時に皮膚切除を行えば、シワやたるみは残りませんが、代わりに長い傷が残るため、皮膚切除を希望しない方がほとんどです。
乳腺除去 | ¥440,000~¥660,000(税込) |
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脂肪吸引 | ¥418,000~¥627,000(税込) |
【銀座高須クリニック、横浜、名古屋、大阪】
女性化乳房除去
当院ではお客様がご納得いくまでカウンセリングを行い、施術後のアフターケアもしっかりとサポートさせていただきます。
当院の手術の際の局所麻酔注射、ヒアルロン酸注射、ボツリヌストキシン注射の際の注射針には、国産のテルモ針、エンジェルニードルなど、質の良いものだけを使用しています。
一般的に、注射針は、より細く、より切れの良いほうが痛みが少なくなっています。当院で使用している注射針は、細さと切れ味を追及した質の良い注射針。針を刺す際の痛みが少なく、少しでも患者様の苦痛を少なくするために最善の努力をしています。
注射をするときの痛みは、一般的に、細い注射針ほうが少なく、太い注射針のほうが痛みが強くなります。それは、皮膚や粘膜に注射する際、注射針で皮膚や粘膜の表面に小さな穴を空け、針先が中に入っていくからです。当然、細い針のほうが表面を傷つけるダメージが少なく、痛みが少なくなります。
しかしながら、注射する部位によっては、あまりに細すぎる注射針を使用すると、針が皮膚の硬さに負けてしまい、刺さらない場合も。当院では様々なG(ゲージ)※の注射針を取り揃えており、皮膚の硬さに負けない硬さの注射針で、細いものでは30~34G(ゲージ)※のものをご用意しています。
注射する部位によって使用する針を替え、少しでも患者様の痛みが少なくなるように努力しています。
※G(ゲージ):注射針の太さの単位。 数字が大きいほど細くなります。
当院では、針の外径に対して内径の大きい注射針を使用。
麻酔液やヒアルロン酸、ボツリヌストキシンなどを注射する際、薬液は注射針の内腔を通過して注入されます。
外径に対して内径が大きい注射針のほうが、薬液が内腔を通過する時の圧力に対する外径の太さが細いため、その分、細い針を使用することができます。結果的に患者様の痛みが少なくなります。
当院では切れ味の鋭い注射針を使用。
切れ味が鋭い注射針は、皮膚や粘膜を貫く際、抵抗が少なくスムーズに針が入っていくため、痛みが少なくなります。
一般的に、薬液を注入する際、浅い層に注入する場合は短い注射針を用い、深い層に注入する際は長い注射針を用います。
当院でも同じように、皮膚の狭い範囲に注入する際には短い注射針を用い、広い範囲に注入する際には長い注射針を用いて注射を行っています。
特に、広い範囲に注入する場合、短い注射針で行うと、何回も針を刺すことになってしまい、その分、患者様の痛みが強くなります。そのため、広い範囲に注入時には、少しでも痛みを軽減させるために専用の長いカテラン針などを使用しています。
当院では、手術後や注射後などの腫れを早く引かせる漢方薬「治打撲一方(ヂダボクイッポウ)」を常備しております。
治打撲一方は、元来、その名が示すよう、打撲の治療に用いる内服薬であり、江戸時代中期の医者香川修庵によって考えられた薬です。
患部の血行をよくするとともに、腫れや痛みをやわらげる効果があります。
打撲以外にも、外科手術後の腫れや痛みに対しても一般的に使われており、美容整形の手術や注射などの後にも使用することができます。
漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。
治打撲一方の構成生薬は下記の7種類です。
・桂皮(ケイヒ): クスノキ科カツラの木の樹皮を乾燥させたもの。薬効は、体を温め、痛みを止め、血行を改善する作用があります。
・川芎(センキュウ): セリ科センキュウの根茎を乾燥させたもの。薬効は、血液循環をよくし、痛みを止める作用があります。
・川骨(センコツ): スイレン科コウホネの根茎を乾燥させたもの。薬効は、血液循環と水分の循環をよくし、内出血を治す作用があります。
・甘草(カンゾウ): マメ科カンゾウの根を乾燥させたもの。薬効は、消化を整え、痛みを止める作用があります。
・大黄(ダイオウ): タデ科ダイオウの根茎を乾燥させたもの。薬効は、便通をよくし、血行を改善する作用があります。
・丁子(チョウジ): フトモモ科チョウジノキの蕾。薬効は、腹を温め、痛みを止める作用があります。
・撲樕(ボクソク): ブナ科クヌギの樹皮を乾燥させたもの。薬効は、皮膚の排膿を促す作用があります。
桂皮と丁子は発散性の生薬で、患部の熱や痛みを発散して治します。
大黄と樸樕には収斂作用があり、熱や腫れを冷ます効果が期待できます。
そのほか、血液循環をよくする川芎、止血作用の川骨、緩和作用のある甘草などが配合されます。
これらの成分が一緒に働くことで、相乗作用があり、よりよい効果を発揮します。
通常、朝昼夕の3回、1包2.5gずつ、食前又は食間に経口服用します(1日3包内服するということです)。
主に手術後の腫れの強い間に内服します(手術後3日~2週間程度のことが多いです)。
手術、注射などの治療後に服用を希望される方に処方させていただきます。
1包 : ¥110(税込)【全院】
高須クリニックでは、内出血を早く引かせる薬「ケラスキンクリーム」を常備しています。
主成分は、ラクトフェリンをナノ脂質(リポソーム)に封入したもので、皮膚に浸透しやすく、お肌に優しいクリームです。
ラクトフェリンとは、母乳・涙・汗・唾液などの分泌液に含まれる鉄結合性の糖タンパク質です。
内出血は、赤血球中のヘモグロビンに含まれる鉄の色が大きな素ですが、ラクトフェリンは鉄と結合して排出する作用(鉄キレート作用)が非常に強く、内出血の色を早く消す効果があります。
また、ラクトフェリンには抗炎症作用や、抗菌作用、抗酸化作用もあり、メタロプロテアーゼ(細胞外マトリックスを分解する酵素)に対するキレート作用もあります。
サイトカインの過剰な産生を抑制し、炎症部位における白血球の過剰な動員および活性化を阻害する状態になり、内出血の回復に効果が期待されます。
当院では、ヒアルロン酸やボツリヌストキシンなどの注射による治療の際、極細の注射針を使用し、細心の注意をはらい、治療しているため、内出血は起こりにくいのですが、体質などの理由により、稀に起こってしまうことはあります。
目元の手術やエイジングケア手術などでも内出血が生じてしまうことはあります。
内出血が生じてしまうと、通常、治まるまでに1週間程度かかり、長い場合は2週間程度かかってしまうこともあります。
その場合、ケラスキンクリームを用いることにより、早く内出血を引かせることができます。
1日2回、患部の皮膚に塗布し、指で優しくマッサージします。
1回につき約0.15ml使用しますが、部位によって適宜増減し、調整します。
薬を塗布し、皮膚に吸収された後、メイクをしていただくことができます。
手術後の縫合してある傷の部分にケラスキンを塗布することも可能です(抜糸する前の糸がついている傷に塗布することが可能ですが、糸がついている状態の傷にメイクすることは勧めていません)。
5ml : ¥2,200(税込)【全院】
施術時間 | 60~120分程度 |
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術後の通院 | 1~3回程度 |
術後の腫れ | 強い腫れは1~2週間(個人差あり) |
カウンセリング当日の治療 | 局所麻酔なら可能だが当日は出来ない可能性が高い |
入院の必要性 | なし |
麻酔 | 局所麻酔もしくは全身麻酔 |
シャワー | 創部がぬれなければ当日より可能 |
高須クリニックでは、手術後に、抗生剤や痛み止めなどの内服薬を処方させていただいています。
非常に稀にですが、これらの内服薬を飲むとアレルギーを起こす方がいらっしゃいます。
もし、これらの内服薬を飲んだ後に、発疹(薬疹)、顔面浮腫(顔が強く腫れて浮腫んだ状態になります)喘息様症状、呼吸困難などの症状が現れたら、それらの薬の内服は中止していただく必要があります。
そのことは手術後に患者様にお伝えするようにしているのですが、時々、患者の自己判断で、アレルギー症状が出ても、「薬を飲まないと不安だから」という理由で内服を継続されてしまう方がいらっしゃいます。
その場合、非常に危険なので、アレルギー症状が出た場合は、必ず処方された薬を中断してください。
以下に処方する薬について詳しく説明させていただきます。
〈痛み止めについて〉
痛み止めに関しては、ロキソプロフェンNaの内服薬(ロキソプロフェン錠)やボルタレン座薬を処方することが多いですが、アスピリン喘息の方や、過去にNSAIDsでアレルギーが出たことのある方が、ロキソプロフェン錠やボルタレン座薬を使用すると、喘息症状やアレルギー症状が出る可能性があります。
そのため、そのような方には、ロキソプロフェン錠やボルタレン座薬は処方せず、代わりにカロナール錠(アセトアミノフェン)を処方させていただくことがあります。
カロナール錠は、15歳未満の患者様で手術後に痛み止めが必要な場合に、担当の医師の裁量でお出しさせていただくこともあります(インフルエンザ脳症、ライ症候群予防のため)。
カロナール錠(アセトアミノフェン)は、ロキソプロフェンやボルタレンなどのNSAIDsとは異なる種類の非ピリン系の内服薬です。
ロキソプロフェンよりも穏やかな作用であり、炎症を抑える作用が弱く、鎮痛作用、解熱作用も比較的弱いですが、NSAIDsでアレルギー症状が出る人に対しては、比較的安全性が高いです。
〈抗生剤について〉
高須クリニックでは、術後の抗生剤に、フロモックスなどのセフェム系抗生剤、アモキシシリン、アモペニキシンなどのペニシリン系抗生剤を投与することが多いです。
これらの薬でアレルギーがでたことがある人は、テトラサイクリン系のミノマイシン、ミノトーワなどに替えることがあります。
このように、過去に抗生剤で薬疹や粘膜浮腫、顔面浮腫などのアレルギー症状がでたことがある人は、抗生剤の種類を替えて処方することができますが、何の薬でアレルギーが出たかわからない人や、薬を替えても抗生剤を飲みたくない人は、無理して飲む必要はないので、その場合は抗生剤は処方致しません。
〈何故、手術後に抗生剤を飲まなくても大丈夫なのか?〉
高須クリニックでは、昔から、手術後に抗生剤(抗生物質)の内服薬(飲み薬)を処方しています。
二重まぶた埋没法、切開法、目頭切開などの目元の手術、シリコンプロテーゼ、小鼻縮小などの鼻の手術、顎のシリコンプロテーゼ、フェイスリフト、豊胸手術など、ほとんどの手術で術後に3~5日間程度抗生剤を処方しています。
手術中、手術後に抗生剤を投与するのは、「術中感染、術後感染の予防投与」といい、術後に創部に感染症が起こらないようにするためのものとされ、日本では昔から様々な手術で投与されてきました。
外科、心臓外科、整形外科、形成外科、耳鼻科などの科でも、手術後に抗生剤の点滴を何日間もしたり、内服薬の投与もすることが多いです。
昔からこれだけ色々な科で、手術後にたくさんの抗生剤が投与されていると、
「手術後の感染症を予防するための抗生剤投与は重要なことなんだなあ」
と思う人が多いと思いますが、実際には、美容外科や形成外科の手術に関して、「手術後に抗生剤を投与すると感染症が予防できる」というエビデンスはありません。
要するに、「手術後に抗生剤を投与すると、手術後に抗生剤を投与しなかった場合に比べて、感染症の発生率に有意差があった」という明らかなデータはないということです。
では何故、日本では昔からこんなにもたくさん手術後に抗生剤が投与されていたかというと、それは健康保険の仕組みと、病院と製薬会社のしがらみによるからです。
健康保険で診察、治療する場合、一部の例外を除くと、治療をすればするだけ保険点数は加算され、病院の収益になります。
患者さんが軽い風邪で来院されても、解熱剤、咳止め、去痰剤、抗生剤などの薬をたくさん処方することによって利益をあげます。
本来、ウィルス性の風邪に抗生剤は無効なのですが、「細菌の二次感染の予防のための予防投与」という建前で処方します。
手術をした後も、「術後感染の予防」という建前で、抗生剤の点滴や内服薬の投与を長期間行い、保険点数を増やし、利益をあげます。
しかし、必要のない薬であっても、医学的知識の乏しい患者様にとっては、どの薬が必要でどの薬が必要でないなんてことはわからないし、医者が必要と言えば必要なんだと思ってしまいます。
現在、世界では、術後に抗生剤を投与することによって感染症を予防できるというエビデンスがないことから、「抗生剤を投与する場合は手術から24時間以内が望ましい」という指針がメジャーであり、整形外科の人工関節の手術や心臓外科の手術などの感染ハイリスクの手術でのみ24時間以内までに抗生剤を投与し、それ以降は投与しないのが主流です。
〈抗生剤には様々な副作用、リスクがある〉
保険診療で、医者が患者様に抗生剤を必要以上にたくさん処方しても、患者様は医学の知識が乏しいため、何も文句は言いません。
中には、「たくさん薬を出してくれた。医者に大切にされてるのでありがたい」と喜んでしまう患者様もいらっしゃいます。
むしろ、軽い風邪で受診した患者様に対して医者が、「解熱剤も抗生剤も必要ないのでお出ししません」「水分をしっかり摂ってお家で安静にしてるだけで治りますよ」と言って、診察だけして何も薬を出さないと、「あそこの医者は何も薬を出してくれなかった!」と怒ってしまう患者様もいらっしゃいます。
しかし、抗生剤には様々なリスク、副作用があります。
どんな抗生剤でも、体質によっては必ずアレルギーがでる可能性があり、全身に薬疹がでたり、口の中や気道の粘膜が腫れて、呼吸困難になったり、アナフィラキシーショックで死亡する可能性もあります。
抗生剤の内服をすることにより、胃の粘膜が荒れて、胃炎になることもあります。
抗生剤によって、腸の中の腸内細菌が死んでしまい、悪玉菌が増えることにより、お腹の調子が悪くなって、下痢をしたり、便秘になることがあります。
抗生剤によって、皮膚の常在菌が死んでしまい、代わりに他の微生物が増えることにより肌が荒れたり、ニキビができたり、真菌症になって、カンジダ症やインキンタムシになることもあります。
抗生剤を長期間投与し続けることにより、身体の中で抗生剤の効かない耐性菌が増えてしまい、将来、何らかの感染症を起こし、本当に抗生剤治療が必要になったときに、抗生剤が効かない身体になっていることもあります。
健康保険で必要のない抗生剤を投与しても、患者様にとっては百害あって一利なしであり、得をするのは病院と製薬会社だけです。
とはいえ、日本には薬神話というものがあり、患者様が病院に行けば、医者が薬を出してくれるのが習慣であり、薬を出さないで正しいことをする医者が少数派になってしまうのが現状です。
医者や看護師などの医療従事者達も、常に勉強して新しい知識を頭に入れ、何が正しくて何が間違っているか理屈でものを考える頭の人は、必要でない抗生剤を処方しないことを理解しますが、理屈でものを考えないで、昔から習慣的にやっていることや周りの人達がやっていることが正しいとだけ考えている頭の人は、未だに術後の抗生剤投与は絶対に必要だと考えています。
もし、美容整形手術の術後の抗生剤を処方しないと、患者様によっては、
「なんでここのクリニックでは術後に抗生剤を出してくれないのですか!?」
「○○クリニックで手術したときは術後に抗生剤を出してくれたのに、なんでここのクリニックでは出してくれないのですか!?」
「術後に抗生剤も出さないなんて、酷い扱いですね!」
と、怒ってしまう患者も多くいらっしゃると思います。
そのため、高須クリニックでは術後に最低限の抗生剤を処方しておりますが、もしも抗生剤を飲むことを望まない患者様がいらっしゃれば、医師にお伝えください。
女性化乳房修正手術のリスク、副作用に、仕上がりにわずかな左右差が生じる可能性というものがあります。
そもそも、人間の身体は左右非対称にできています。
バストも必ず多少の非対称はあります。
バストのついている位置、皮膚の厚み、皮膚のたるみ具合、脂肪のつき具合、乳腺のボリューム、乳頭、乳輪のついている位置、乳頭、乳輪の大きさ、形、色調など、必ず左右非対称があり、それらにより、元のバストは非対称になっています。
そのため、仮に、完璧に左右対称にデザインし、完璧に左右対称の手術を行ったとしても、元の土台の非対称があるため、必ずわずかな非対称は生じてしまうことになります。
また、手術というのはあくまで、生身の人間の体を生身の人間の手で扱う行為です。
コンピューターで絵を描くように、完璧に左右対称に仕上げることは現実的、物理的に不可能です。
我々高須クリニックのドクターは、なるべく左右差が出ないようには最大限の努力はさせていただきますが、上記の理由から、必ずわずかな非対称は生じることになり、コンピューターグラフィックスのような完全なシンメトリーにすることは不可能です。
女性化乳房修正手術のリスク、副作用に、傷跡が肥厚性瘢痕やケロイドになる可能性というものがあります。
女性化乳房修正手術は、乳輪の下縁の部分や乳房下溝(起き上がった状態でバストが下に垂れて、皮膚が折れ曲がる部分)の皮膚を切開して乳腺を切除したり、乳房の周囲の皮膚を約5mm切開して、その穴から吸引カニューレを挿入し、皮下脂肪や乳腺の周囲の脂肪を吸引したりします。
乳腺切除や脂肪吸引をした後は、切開した皮膚を丁寧に縫合し、約1週間後に抜糸をします。
手術をして3~6ヶ月くらいの間は傷跡が赤くなったり、盛り上がったりして、多少目立つことがあり、その傷の状態のことを肥厚性瘢痕といいます。
胸の周囲の傷跡は、個人差がありますが、通常、手術後3ヶ月くらいがピークで肥厚性瘢痕になり、赤みや盛り上がりが生じることが多く(これも個人差があり、体質によってはほとんど肥厚性瘢痕にならない人もいます)、その後は3ヶ月から1年くらいかけて赤みや盛り上がりが引いていき、白く平らな目立たない傷跡になっていきます。
ただし、稀に、肥厚性瘢痕の赤みや盛り上がりが引くのにもっと時間のかかる体質の人もいらっしゃいます。
また、ケロイド体質の人は、肥厚性瘢痕よりも盛り上がるケロイドになることもあります。
肥厚性瘢痕の赤みや盛り上がりがなかなか引かない場合やケロイドになった場合は、傷跡の盛り上がりを早く引かせるステロイドホルモンを傷跡に直接注射する治療などをさせていただくことがあります。
女性化乳房修正手術のリスク、副作用に、手術後の血腫があります。
女性化乳房修正手術は、バストの皮膚の一部分を切開し、内部の処理をした後に皮膚を縫合します。
手術後は、手術中に使用する局所麻酔液に含まれる血管収縮剤(エピネフリン)や電気止血、圧迫などにより止血されていますが、非常に稀に、手術後に再出血し、血腫が生じることがあります。
血腫が生じる場合、手術後に血管収縮剤の効果がなくなってくる3~4時間後くらいに生じることが多いですが、手術後24時間以内であれば、血圧が上がることなどによっても生じる可能性があります。
そのため、手術当日から翌日にかけてはなるべく安静を保つことが重要です。
万が一血腫が生じた場合は、溜まった血腫の量によっては、血腫を取り除く処置をさせていただくことがあります。
女性化乳房を手術で治すとき、なるべく傷跡を大きく残さないように乳腺組織を摘出したい場合は、乳輪の下半分の皮膚を切開して、そこから乳腺組織を摘出することになります。
その際、元の乳房、乳腺が大きい場合、乳輪の下半分の傷跡の治るのに時間がかかることがあります。
乳輪の部分の皮膚の血行は、周りの皮膚からの血行に依存していますが、乳輪の下にある乳腺からの血行にも依存しています。
元の乳房、乳腺が大きい女性化乳房の乳腺を摘出すると、乳腺から乳輪の皮膚への血流量が低下し、乳輪の部分の傷跡が治るのに時間がかかることがあります。
具体的にいうと、術後に傷がジュクジュクして、生傷の状態がしばらく続くなどです。
その場合、傷を早く治す軟膏を塗るなどして、できる限り傷が早く綺麗に治るように努めさせていただきます。
女性化乳房で悩む男性は、なんとかたくましい胸にしたいと筋トレなどに励む方が多いようです。けれども乳腺が発達した真性女性化乳房の場合は、乳腺を摘出しないとなかなか男性的な胸元にはなりません。確実に改善できる方法を考えていきましょう。
当サイトは高須クリニック在籍医師の監修のもとで掲載しております。