鼻の手術のカウンセリングで団子鼻を治したいと話すと、必ずと言っていいほど
鼻フルセットを勧められることが多いようです。
一般的には鼻フルセットはプロテーゼ+鼻中隔延長+小鼻縮小+ハンプ切除+骨切幅寄せ+耳介軟骨移植+鼻尖形成+貴族手術あたりのてんこもりセットのことが多いです。
さて、団子鼻を気にしている人はこれら鼻フルセットをやらなければならないのでしょうか。
答えは否。私はどこのクリニックにいっても鼻フルセットを判で押したように勧められてしまう美容業界を危惧しています。
鼻手術をするみんなが、鼻筋を目立たせたはっきりした鼻になりたいわけではないのです。
少し小鼻が小さくなればいい、少し団子鼻がしゅっとすればいいそんなささやかな望みを持って、クリニックのカウンセリングを訪れると鼻フルセットじゃないとだめだよと否定され、鼻をフルセットでオペされてしまうことがあります。
その中には予定外だったけどきれいな鼻になってうれしかった。というかたもいれば、予想より鼻が高すぎて治したい。鼻の穴がコンセントみたいになって鬱になってしまったなど、自分の意に反してオーバーサジェスチョンされた結果、やりすぎ被害になった患者様は数多いのです。
ここから先は症例のご紹介です。
小鼻の大きさが気になるという主訴で受診された患者様です。
多くのクリニックでは新人ドクターにあたらない限りまず鼻フルセットを勧められてしまうでしょう。
私は本人の希望どおり、小鼻縮小を行いました。
患者様は医者の作品のためのキャンバスではなく、医者のすきなように制限なくアートをつくっていいものではありません。
どちらかというと1ピースか5ピースかわかりませんが、患者様の理想の要望をちりばめたジグソーパズルの欠けた部分を、埋めてあげる作業のような気がします。
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担当医:高須幹弥 医師