バッカルファット除去手術キャプチャ(写真)解説
~高須幹弥の術式の場合~
助手に口角を筋鉤で引いてもらい、術野を展開します。
頬の内側の粘膜に局所麻酔注射をします。
頬の内側の粘膜は、比較的感覚が鈍いところなので、注射はあまり痛みを感じません。
細い注射針で麻酔するので、尚更痛みを感じません。
反対側の頬にも麻酔します。
麻酔液は片側につき30~40cc注入します。
バッカルファット内に麻酔液をたくさん注入して膨らませることにより、バッカルファットが出てきやすくなります。
膨張させることによりチュームセント効果もあり、麻酔液中のエピネフリンの効果で血管が収縮し、出血を抑えることができるので、手術後の腫れも少なくなります。
麻酔がよく効いたら、11番の尖刃メスで粘膜を切開します。
実際には切開するというよりは、刺して穴を空ける程度で、5mmくらいの切開です。
切開した穴に、尖端が鈍のハサミ(スーパーカット)を入れ、バッカルファットのあるスペースまで挿入します。
バッカルファットは、SMAS~表在性の表情筋と咬筋の前縁の間にあります。
その部屋の中にスムーズにハサミを挿入することがポイントです。
バッカルファットのある部屋にハサミを挿入することができたら、左手の指でバッカルファットのある部分の頬を押しながら、ハサミを開いてバッカルファット周囲の結合組織を裂き、傷口からバッカルファットを出していきます。
ある程度バッカルファットが出てきたら、コッヘルで摘まみ、引き出します。
2本のコッヘルを使い、周囲の結合組織を開きながらバッカルファットを引っ張り出します。
除去すべき量のバッカルファットが出てきたら、そこでバッカルファットを裂くように引っ張り、除去します。
ここでハサミやメスなどを使ってバッカルファットを切除してしまうと、バッカルファット内の血管が切れて出血し、出血後のはれが強くなってしまうので、血管を避けながら、鈍的にバッカルファットを除去するのが良いです。
バッカルファットを除去することができたら、傷口をバイクリル(溶けて無くなる吸収糸)で縫合します。
バイクリルの縫合は、片側につき1~2針程度です。
バイクリルでの粘膜縫合は、抜糸をしなくても、2~4週間程度で吸収され、表面に出ている糸は脱落してとれます。
反対側も同じようにバッカルファットを除去します。
ほぼ左右均等にバッカルファットを除去することができたら、傷口を縫合し、手術終了です。
手術直後は頬が腫れていますが、腫れの大部分は局所麻酔注射によるものなので、この腫れは数時間程度で吸収されてしまいます。
2~3時間くらいで麻酔が切れたら、ほぼ普通に喋ったり、飲食することができます。
手術後の痛みはわずかなので、心配ありません。
バッカルファット除去手術の症例写真
- Before
- After(3ヶ月後)
担当医からのコメント
高須幹弥 医師
40代女性の患者様で、老化による頬のたるみを気にされていました。
診察させていただいたところ、年齢相応に頬がたるんでおり、それにより、法令線やマリオネットラインが目立っていました。
また、頬に脂肪がついてふっくらしていたため、よりいっそう法令線とマリオネットラインが強調されていました。
仕事を長期休むことができないため、顔が腫れてダウンタイムが長くかかる治療はできないとのことでした。
また、接客業をしているため、マスクをして腫れを隠して仕事するのも難しいとのことでした。
頬の脂肪を取って小顔にし、エイジングケア効果もほしいというご要望だったので、バッカルファット除去手術をすることになりました。
手術は局所麻酔下に口の中からバッカルファットを抜き、左右合わせて卵の黄身1個半くらいの量の脂肪を取りました。
術後はバッカルファットがなくなった分、少し小顔になり、頬のたるみ、法令線、マリオネットラインが少し改善しました。
バッカルファットを除去しないでいると、老化によってバッカルファットが重力で下に下がり、頬がたるみ、法令線やマリオネットラインが深くなります。
バッカルファットを除去しておくと、頬がたるむのを予防できるため、早いうちに除去しておくと老化の予防をすることができます。
頬のたるみが気になる人は20代でバッカルファット除去するのも早くありません。
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