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教えて、幹弥先生!

美容整形の手術中に大地震が起きたらどうなってしまうのですか? 高須クリニック高須幹弥が動画で解説

美容整形の手術中に大地震が起きたらどうなってしまうのですか?
患者様からの質問に高須幹弥がお答えします。

公開日:2016・05・12出演:高須幹弥医師
美容整形の手術中に大地震が起きたらどうなってしまうのですか? 高須クリニック高須幹弥が動画で解説

A-本日は30代女性ブログ読者さまからのご質問です。
いつも幹弥先生のブログやYouTube動画を楽しく拝見させていただいております。最近ふと疑問に思ったのですが、もし手術中に大地震が起きたらどうなってしまうのですか。最近大きな地震がよく起きているのでいろいろ考えると不安になってしまい、手術に踏みきれません。とのことです。

幹弥先生はい、分かりました。そうですね、手術中に大地震が起きたらどうなってしまうのかってことですよね。
まず地震の規模にもよるし、あとどんな手術をしてて、どういう状態になっているかってにもよるし、あとそのときに手術を中断するのか、続行するのかというところがポイントですよね。

例えばどんな手術でも震度3ぐらいだったら、ちょっと揺れてる間手動かさないで様子を見て、止まって、その後大きな揺れがなければもう続行すべきですね。へたに中断するよりは最後までやってしまうのがいいですよね。ただ、震度例えば7とか、大地震が起きた場合はぐっちゃぐちゃになるでしょうね。ものすごく大きく揺れるわけで、棚は倒れるし、ひょっとしたら手術台の上に乗ってる患者さんだって、手術台って体の幅よりちょっと広いぐらいだから、大きく揺れたらそっから下に落っこっちゃうなんてことも考えられないよね。

かといってその大きな地震を想定してベルトで固定するっていうのもまた、逆に危ないからそういうことしないんだけれど。全身麻酔のときだったら固定してるんだけど、へたにベルトで固定なんかすると、逆に避難するときが怖いもんね。自分で外せないし、周りがパニックになってる状態かも分からないから。なので震度7とか起きたら、続行できない可能性が高いですよね。
例えば切開の二重なんかしてて、最初に麻酔打ってちょっと待ってる間なんかに大きな揺れで続行できなかったら、もうそれで中断でいいと思うんですわ。皮膚切開してないから、待ってれば麻酔の腫れも引いて元通りになって、また手術やりたくなったらいつでもやれるわけだから。

ただ、皮膚スパーっと切ってパカーっと開けた状態で、いろいろ中を操作しててそのときに震度7が起きたら、ぐじゃぐじゃになってしまったら、もうとても続行はできないと思いますね。もう辺りぐしゃぐしゃになって正確な緻密な手術をその場でやるっていうのはできないと思うから、中断になるんだけど、もう傷がパカッと開いてる状態で、もうそれで中断で、ほったらかしはよくないですね。患者さんが起き上がって走って避難するときでも、血圧が上がって傷口から血が出てきたりするし、ばい菌が入って感染することだってなくはないから、まず傷開いてるんだったら閉じてあげることが大事ですね。続行はできなくても、ちゃちゃっと縫って傷を閉じるだけだったら、もう数分で終わるし、傷が閉じれば出血のリスクとかばい菌が入って感染するリスクとかも、うんと下がるから、傷を閉じてあげることが大事だと思いますね。

切開の二重以外でも、例えばフェイスリフトなんかでも最悪のケースだったら、額と首とほっぺの全周リフト、こっからここまで切開して、完全に剥離した状態で大地震、震度7起きたら大変でしょうね。そっからまだ何時間もかかるから普通にやったら、とても続行無理だし、かといってね、患者さん放置して避難させるのも、皮膚がベローンとめくれた状態で急いでも周りの人もびっくりするし、その患者さんも出血だらだらするし危ないから急いで傷を縫って、もう連続縫合でもいいからダーッと縫って、包帯でぐるぐる巻きにして圧迫固定して出血しないようにして避難させることが大切ですわね。
そこまでできる状態になってるかどうかっていうのも正直不安ですけどね。最悪僕の頭の上に何か飛んできて、バコーって当たって気絶してるとか、僕の頭から血がだらだら流れてるとか、だって起こりうること。とにかく、医者とスタッフみんな一同で全力を尽くして患者さんの命を守るっていうことを最優先しないといけないですよね。

あと考えられるのは、例えば全身麻酔で豊胸手術なんかしているときなんかは、震度7起きたら、全身麻酔ですから眠った状態ですよね。で、震度7起きてぐしゃぐしゃになったら手術中断しないといけないですね。そのまま全身麻酔かけるっていうのは、まず不可能だからね。麻酔機だってぐしゃぐしゃになって使い物にならなくなってるかも分からないから。
例えばバストのプロテーゼ入れる前、切開して剥離しただけの状態だったら、もう脇の傷すぐ閉じて患者さん麻酔から覚まして、すぐ避難させるべきだし、プロテーゼ入れないほうがいいですよね。プロテーゼ無理して入れると、物が入った分デッドスペースができて、死腔ができてね、そこが出血しやすくなるから、そういうときはプロテーゼない状態にして、包帯でぐるぐる巻きにして脇の傷縫って避難させるべきだと思いますね。
なのでポイントはどれぐらい大きな地震が起きるか、続行できるか、中断すべきか。中断するんだったら、傷を閉鎖して安全な状態にして避難させるっていうのが大事、その見極めがポイントになるでしょうね。

幸い今まで高須クリニックで手術中に大地震が起きたってことはないですね。東日本大地震のときは、名古屋でカウンセリング中でしたね。昼間だったからね。カウンセリング中に、名古屋は震度3ぐらいだったんだよね。でグラグラ揺れて、患者さんちょっとびっくりしてたけど、「まあ、大丈夫ですよ」って落ち着かせて、で、止まって、その後普通に名古屋では診療してましたね。で、後で号外で宮城県で大地震が起きたって、みんな後からびっくりしたって感じで、そのとき普通に名古屋では仕事してましたね。
確かね、赤坂クリニックでは、院長がフェイスリフトの手術中かなんかで、東京だから大地震になったんだけど、結構揺れたんだけど、手術続行できる状態だったみたいだから、そのまま続行して最後までやったそうですね。最後までやれるんだったら最後までやったほうがいいからね。できる状態だったら。

で、横浜でも結構揺れたらしいけど、手術中ではなかったですね、確か。
阪神淡路のときは、あれ確か早朝だったから、診療してないときだったもんね。幸い日本で、高須クリニックある所で大地震起きたときは、手術中ってのは経験してないですね。多分よその美容外科でも手術中に大地震って、ほとんど経験してないと思いますけどね。東日本のときは昼間だったから、東北のほうはあったのかも分からないですけどね。
まあ、そんなところですけど。大地震って起きないのがベストだけど、起きるかも分からないっていうの常に前提で、僕らも仕事をすべきだと思ってますんで。

最悪南海トラフ大地震とかね、プレートの境界型大地震で、全てのプレートが連動して大地震起きると、本当にマグニチュード9を超えるような大地震がくるし、名古屋駅のほうまで津波がくると言われてますんで、常にそういうの想定して普段仕事してますけどね。
ただ、高須クリニックが入ってるオフィスビルって全部新しいビルが多くて、耐震構造になってるから、ビルが崩壊してぐしゃぐしゃになるってことはまずないと思うけど、最悪ビルの直下に活断層とかがあれば、それで地面がずれればその上に乗っかってるビルも崩壊して倒れるってことあり得るけれど、そんときはもう命もなくなってる可能性が高いですけどね。離れた所の直下型とか、プレート境界型のときは、ビルが崩壊するってことはまずないですけどね。それは安心してもらって大丈夫ですけどね。

そんな感じで常に想定外と言わないように、常に手術中にも大地震が起きてもいいように想定して仕事するようにはしてます。
はい、以上です。

A-分かりました。手術が続行できないほどの大きな地震が起きないことを願いたいですが、もしものとき、災害時なども想定された体制を意識されているということですね。

幹弥先生そうですね。手術中に大地震が起きるって、本当に天文学的な確率だとは思うんですけれども、絶対ないとは言い切れないので、そういうことがないってことを祈りつつ、もし起きても最善の行動が取れるように、常に頭の中でシミュレーションしてみんなやってますので、ご安心ください。

A-はい、分かりました。幹弥先生、本日もありがとうございました。

幹弥先生はい、ありがとうございました。

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