鼻先を伸ばすためにヒアルロン酸を注射するのはあまりお勧めできません。

鼻のカウンセリングをしていると、よく患者様から、
鼻先にヒアルロン酸を注射することはできますか?
とご質問いただきます。

私の答えは、「物理的には鼻先にヒアルロン酸を注射することは可能ですが、お勧めしません
です。

鼻のヒアルロン酸注射は、主に鼻根部(鼻の目と目の間の部分)を高くするのに用います。

鼻根部は皮膚が柔らかいうえに皮膚のゆとりがあるため、比較的ヒアルロン酸をしっかりと注入することができ、高密度の鼻専用の硬いヒアルロン酸を使用すれば綺麗に鼻筋を通すことができます。

また、眉間の周囲も皮膚のゆとりがあるため、比較的ヒアルロン酸をしっかりと注入することができます。

鼻根部と鼻先の間辺りも多少皮膚のゆとりがあるため、少しならヒアルロン酸を注入することができます。

高須クリニックのヒアルロン酸注射のくわしい内容はこちらをご覧ください。

しかし、鼻先は皮膚が厚い部位であるうえに、皮膚のゆとりがほとんどないため、ヒアルロン酸を注入するのが非常に難しいです

無理して注入すると、鼻先を綺麗に出すことはできず、鼻先の周りに拡がって、ダンゴ鼻になってしまいます

ヒアルロン酸はジェル状の液体であるため、皮膚のゆとりがない部位に注入すると、周りに拡がってしまうのです。

また、鼻先は血行の支配が比較的粗な部位であるため、無理してヒアルロン酸をたくさん注入すると、皮膚が傷んでしまうことがあります。

鼻先を出したい方は、ヒアルロン酸注射ではなく、耳介軟骨移植や鼻中隔延長手術がお勧めです

耳介軟骨移植や鼻中隔延長手術は、ヒアルロン酸と違い、比較的硬さのある軟骨で鼻先を出す手術であるため、綺麗に鼻先を出すことができます

耳介軟骨移植とは?

耳介軟骨移植とは、耳の穴の中や耳の裏から軟骨を採って鼻先に移植する方法です。

効果はヒアルロン酸注射と違い、半永久的で、軟骨を移植する量や場所を細かく調整できるため、鼻先を高くする以外にも、鼻のバランスを整える、鼻の穴を目立たたなくするといった、様々なお悩みに向いています。

傷跡はほとんど目立たず、手術直後でも他人に気づかれる心配はありません。

高須クリニックでは、患者様に失敗と感じていただかないよう、

  • 治療経験が豊富でデザインセンスの高い形成外科医がカウンセリングから担当。
  • シミュレーションで施術前に仕上がりをイメージ可能

といった方針で手術を行っています。

高須クリニックでのくわしい手術の特徴や内容はこちらをご覧ください。

症例のご紹介

耳介軟骨移植で鼻先を斜め下方向に出した症例写真

  • Before

  • After(3ヶ月後)

  • Before

  • After(3ヶ月後)

  • Before

  • After(3ヶ月後)

  • Before

  • After(3ヶ月後)

  • Before

  • After(3ヶ月後)

⾼須 幹弥 医師

担当医からのコメント

⾼須 幹弥 医師

20代女性の患者様で、鼻先が上に上がり気味なことを気にされてました。
診察させていただいたところ、やや鼻先が上がり気味であり、それによって、正面から見て鼻の穴が見えるのが強調されていました。
鼻先に耳介軟骨移植をして、鼻先を斜め下方向に出すことになりました。
術後は鼻先が約3mm斜め下方向に延び、鼻先が上に上がっているのが目立たなくなりました。
また、正面から見て鼻の穴が見えるのが強調されなくなりました。
鼻先を安全な範囲内で出すのはこの程度が良いです。
これ以上耳介軟骨移植で鼻先を出したり、鼻中隔延長術で鼻先を出すと、将来的に鼻先の皮膚が薄くなり、軟骨の輪郭が浮き出て不自然になるリスクがあります。

症例のご紹介

鼻中隔延長手術で鼻先を斜め下方向に出した症例写真

  • Before

  • After(6ヶ月後)

  • Before

  • After(6ヶ月後)

  • Before

  • After(6ヶ月後)

⾼須 幹弥 医師

担当医からのコメント

⾼須 幹弥 医師

20代女性の患者様で、鼻先が上を向いており、正面から見て鼻の穴が目立つのが悩みとのことでした。
診察させていただいたところ、全体的鼻があまり高くなく、鼻筋があまり通っていない上に、鼻先が潰れて上に上がっている状態でした。
また、やや鼻の穴が大きめで、その上、鼻先が上に上がっているために、正面から見て鼻の穴が目立つ、いわゆるブタ鼻の状態でした。
全体的に鼻の形を整えるためには、シリコンプロテーゼで眉間の下から鼻根~鼻背を高くして鼻筋を通し、小鼻(鼻翼)縮小で鼻の穴を小さくし、鼻先に耳介軟骨移植か鼻中隔延長を行い、鼻先を斜め下方向に出すのが望ましいです。
今回は、患者様の希望もあり、鼻中隔延長のみを行い、鼻先を安全な範囲内、自然な範囲内で斜め下方向に出すことになりました。
手術は局所麻酔下に行い、片側の耳甲介軟骨を採取し、オープン法に準じて鼻中隔軟骨を露出し、耳甲介軟骨をオーバーラップさせて固定して鼻中隔軟骨を延長しました。
固定した耳甲介軟骨に大鼻翼軟骨を固定して、皮膚縫合しました。
その結果、鼻先が程よく自然な範囲内で斜め下方向に出て、ブタ鼻がかなり改善しました。
また、正面から見た状態で鼻の穴が見える面積も減少しました。

この記事の監修医情報
平成11年
  1. 藤田医科大学医学部卒業
平成11年
~平成13年
  1. 藤田医科大学麻酔救急科に勤務
  2. 麻酔科標榜医取得
平成13年
  1. 藤田医科大学大学院入学。
    形成外科入局。高須クリニック勤務
平成14年
  1. 群馬県立がんセンター頭頚部外科勤務
平成15年
  1. Ivo Pitanguy Institute Postgraduate Course (Brazil) 研修
平成17年
  1. 単一植毛手術の研究にて医学博士取得
平成19年
  1. 日本形成外科学会専門医取得
  2. 高須クリニック名古屋院院長

※施術方法や施術の流れに関しましては、各院・各医師により異なります。予めご了承ください。
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