顔の施術について
切らないで糸だけで行う埋没式眼瞼下垂手術は本当に効果があるのか?腫れやダウンタイムは?
眼瞼下垂手術希望の患者様のカウンセリングをしているとよく、「ネットで調べると、よその美容整形クリニックでは皮膚を切らないで糸だけでやる埋没式の眼瞼下垂手術っていうのがあるんですが、高須クリニックでは切らない眼瞼下垂手術はやっていないんですか?」「よその美容整形クリニックでは、ほとんど腫れなくてダウンタイムがない切らない眼瞼下垂手術っていうのがあるけど、本当に効果あるんですか?」とご質問いただきます。
私の答えは、「切らないで糸だけで行う埋没式眼瞼下垂手術は、効果が不完全であり、後戻りしやすい、左右差がでやすいなどのトラブルが多い手術であるため、高須クリニックでは行っておりません」「確実に眼瞼下垂を治す場合は、通常の皮膚を切開する眼瞼下垂手術(挙筋前転術、挙筋短縮術)を行うことをおすすめします」です。
一部の美容整形クリニックで行われている「皮膚を切らない眼瞼下垂」というのは、まぶたに局所麻酔の注射をして、まぶたの裏側から細い糸を通して、まぶたを貫通させ、まぶたを挙げる筋肉を瞼板組織に縫い付けるという手術です。二重まぶた埋没法と同じくらいの腫れとダウンタイムで手術できるのですが、簡単な手術である反面、様々なデメリットがあります。
- 効果が不完全であり、ほとんどまぶたの開きが変わらなかったり、全く変わらないことがある。
- 時間が経つと、糸が緩んで後戻りしてしまう(早いと1週間程度で戻ってしまう)。
- 細かい調節ができないため、仕上がりに左右差がでやすい。
- 失敗した場合、時間が経っていると皮膚を切開せずに埋め込んだ糸を取るのが困難である場合が多い。
本来、眼瞼下垂手術は、皮膚を切開し、眼瞼挙筋、挙筋健膜瞼板を露出させ、まぶたの開き具合を見ながら、直視下に挙筋健膜を瞼板に複数箇所固定し、調節するものです。皮膚を縫合する際、内部処理をして二重を作れば、同時に二重まぶた切開法をすることができます。切開して、直視下に挙筋健膜を瞼板に固定する方法でも開き具合を調節するのが難しいのに、切開せずに糸だけで開き具合を調節するのはほぼ不可能です。
また、切らない眼瞼下垂手術で失敗した人に修正手術をするのは、埋め込んだ埋没糸により癒着を生じているため、難しくなることが多いです。そのため、患者様の負担を考えると、切らない眼瞼下垂手術はあまりおすすめできません。
高須クリニックの眼瞼下垂手術は、上まぶたの皮膚を切開し、緩んでいる眼瞼挙筋を瞼板に縫いつけます |
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担当医からのコメント
⾼須 幹弥 医師
20代女性の患者様で、分厚くて眠たそうな細い目を気にされていました。
診察させていただいたところ、まぶたの皮膚が厚く、脂肪もたくさんついていました。
まぶたの開きが悪く、一重まぶたであるため、普通に目を開けた状態で黒目が3~4割程度しか出ておらず、余計に目が細く見えていました。
眼瞼下垂手術をして、まぶたの開きを良くし、同時に二重を作ることになりました。
二重まぶた全切開法に準じ、新しく作る二重のラインに沿って皮膚を切開し、上眼瞼挙筋の挙筋腱膜を瞼板に前転固定し、短縮しました。
開きすぎて、ビックリした目やキツい目にならないように、普通に目を開けた状態で、黒目が7~8割程度出るように調節しました。
二重の幅は、広くし過ぎると、二重のラインの下の皮膚が睫毛の生え際に被さり、その分まぶたの開きが悪くなってしまうため、目を開けた状態でわずかに二重の幅が見える程度の二重を作りました。
日本人特有の蒙古襞が平均的に張っており、広すぎない自然な幅の二重を作ったため、二重のラインが蒙古襞の上を乗り越えず、蒙古襞の中に入り込んだため、必然的に末広型の二重になりました。
目が窪まない程度に眼窩内脂肪とROOFを切除しました。
皮膚は切除しませんでした。
術後は、分厚かったまぶたが程よく薄くなって、まぶたの開きが良くなった上に、自然な二重まぶたになりました。
眼瞼下垂(デカ目整形)
【全院】
眼瞼下垂(デカ目整形)