切らないで糸だけで行う方法の小鼻縮小や鼻の手術は本当に効果があるのか？

広がった小鼻が悩みの方や、鼻尖縮小（鼻尖形成）、耳介軟骨移植などの手術希望の患者様のカウンセリングをしているとよく、
「よそのクリニックでは切らないで糸だけでやる小鼻縮小（鼻翼縮小）という手術があるんですが、高須クリニックでは切らない小鼻縮小はやってないんですか？」
「切らないで糸だけでやる小鼻縮小は元に戻るってネットに書かれていたんのですが、本当ですか？」
「他院では、切らないで溶ける糸を鼻先に入れたり、糸で鼻先を縛るだけで鼻の形を自由自在に変える手術があるらしいんですが、高須クリニックではやっていないんですか？」
といったご質問をいただきます。

私の答えは、
「切らないで、溶ける糸だけで鼻先を縛って形を変えたり、小鼻縮小をしても、3～6ヶ月程度でほとんど元に戻ってしまいます。 やる意味がないし、それ以外にも様々なリスク、副作用、合併症があるのでおすすめしません 」
です。

具体的に、なぜ切らずに糸だけで行う手術がおすすめできないのか、解説いたします。

切らない鼻の手術の内容と術後の経過は？

最近、一部の美容外科クリニックでは、メスで切開せず、溶ける糸で鼻先を縛って鼻先を出したり、鼻先を細くしたり、団子鼻を修正したりする手術が行われています。

同じように、切らないで糸だけで行う小鼻縮小（鼻翼縮小）手術というものもあります。
これは局所麻酔注射をし、溶ける吸収糸あるいは溶けない非吸収糸を左右の小鼻を針で通して、引き寄せるように糸を縛って、結び目を埋め込む方法です。

しかし、溶ける糸で鼻先を縛るなどして鼻先の形を変えても、3～6ヶ月程度で糸は自然に緩み、縛った軟骨や軟部組織はほとんど元の形に戻るため、この手術のやる意味はありません。

小鼻縮小に関しても同様です。
この手術を行えば、確かに腫れは少ないし、しばらくは小鼻が小さくなります。
しかし時間の経過と共にゆっくりと元に戻っていき、3～6ヶ月程度でほとんど元の状態に戻ってしまいます。

なぜ切らない手術はもとに戻ってしまうのか？

糸の力だけで左右の小鼻を引き寄せたり、鼻先を縛っても、時間の経過と共に糸をかけた部分の組織が裂けて元に戻ってしまうため、余分な組織を切除せずに、切らずに糸だけで永久的に効果を維持するのは、物理的に不可能です。

また、小鼻が大きい人や小鼻が横に広がっている人は、絶対的に小鼻の皮膚や皮下組織が余っているため、余っている組織を切除せずに糸だけで無理矢理引き寄せても、ひきつったような不自然な小鼻になってしまいます。

常識のある形成外科医や美容外科医であれば、鼻先に糸を入れるだけで鼻先の形を変えて、それを維持させるなんてことは不可能であることはわかるはずだし、入れた糸が飛び出たり、感染するのも予想がつく筈です。

鼻の形を変えるためには、きちっとした手術をしなければなりません。

• 小鼻を小さくする場合…小鼻縮小（鼻翼縮小）手術
• 鼻先を出す場合…耳介軟骨移植や鼻中隔延長術
• 鼻先を細くする場合…鼻尖形成

特に小鼻が大きい人や小鼻が横に広がって鼻の穴が大きい人は、余分な皮膚や組織を切除し、切除した部分を寄せて縫縮するべきです。

ちゃんと切除すれば元に戻ることはないし、1週間程度で大きな腫れは目立たなくなるし、正しいデザインで行い、丁寧に縫合すれば、傷跡はほとんど目立たなくなります。

高須クリニックの小鼻縮小手術のくわしい内容はこちらのページをご覧ください。

実際、高須クリニックには、他院の糸だけで行う手術の修正目的で来院される患者様が多いです。
これらの手術を受けた人は皆口を揃えて、「全く効果がなかった」とか、「最初は少し効果がでたけど、すぐに戻った」とおっしゃいます。
中には、入れた糸が鼻先から飛び出ていたり、糸が感染して鼻先が腫れ上がって来院する方もいらっしゃいます。

また、入れる糸の本数が増えれば増えるだけ手術料金も上がるといった悪質な方法も一部で取り入れられているようです。

切らない手術と聞くと、なるべく負担を少なくしたい患者様はそちらに飛びついてしまうのもわかります。

しかし、本当にそんないい治療があれば、高須クリニックでとっくに取り入れています。

当院での鼻の手術は効果がしっかりと出て、戻ることのない方法しか行っておりませんので、ご安心ください。