顔の施術について
眼科などの健康保険で行う上まぶたの逆さまつ毛を治す手術と二重まぶた埋没法や切開法は同じなのか?
よく、メールのお問い合わせなどで、「私は上まぶたの逆さまつ毛なんですが、埋没法か切開法で二重を作れば逆さまつ毛は治りますか?」「眼科や形成外科で逆さまつ毛の手術をするのは、美容整形クリニックでやる二重まぶた切開法と同じですか?」「普通の病院の眼科や形成外科で健康保険で逆さまつ毛の手術をすると、美容外科クリニックで二重まぶたの手術をするより安いのですが、仕上がりはどちらも一緒ですか?」などと御質問いただきます。
私の答えは、「目を閉じた状態で6mm以下の位置で、埋没法あるいは切開法で二重を作ると、逆さまつ毛が治ることが多いです」「眼科や形成外科の健康保険で行う逆さまつ毛修正手術でも二重になりますが、美容外科で行う二重まぶた手術と仕上がりが異なることがあります」です。
逆さまつ毛の人はほとんどの場合が一重まぶたであり、埋没法あるいは切開法(ミニ切開法、全切開法)で狭い二重を作ると、まつ毛の向きが上向きになるため、逆さまつ毛が改善します。その場合の狭い二重というのは、目を閉じた状態で6mm以下の二重であり、それより幅を広げると、あまり逆さまつ毛が改善しなかったり、全く改善しなかったりします。
目を閉じた状態で6mm以下の二重だと、ある程度蒙古襞が発達している人は、ほとんどの場合が末広型二重になるため、その場合、日本人のほとんどは末広型二重になるということになります。日本人でも稀に蒙古襞があまり発達していない人がおり、その場合は必然的に平行型二重になります(芸能人やモデルなど、元々美人な人に多いです)。
また、一般的に埋没法よりも切開法のほうがまつ毛の向きがより上向きになるため、逆さまつ毛が改善しやすい傾向にあります。埋没法だと糸が緩んで二重のラインが弱くなると、逆さまつ毛も戻ってくるため、逆さまつ毛を治す場合は、埋没法よりも切開法のほうが望ましいです。
眼科や形成外科で行う健康保険の逆さまつ毛修正手術と、美容整形の二重まぶた手術は、何が違うのか?
健康保険で行う逆さまつ毛修正手術は、二重まぶた切開法に準じた方法で行うことが多いですが、最近は埋没法を行うこともあるようです。
基本的に、健康保険での医療行為というのは、あくまで「病気で苦しんでいる人を助けるために、みんなで積み立てた大事な保険金と税金を使って治療を行う」という前提で行うものです。そのため、健康保険で逆さまつ毛修正手術をするという行為は、病気を治すという前提で行われる医療行為であり、美容整形クリニックの自費診療で行う綺麗にするための医療行為とは異なるものになります。
健康保険での逆さまつ毛修正手術は、あくまで逆さまつ毛を治すための手術であり、患者様の望む綺麗な二重を作ることは、本来は保証してくれません。例えば、健康保険で逆さまつ毛修正手術をしたあと、傷が汚くてガタガタだったり、二重のラインが自分の期待していたラインと違っていたりしても、逆さまつ毛が治っていれば、手術は成功しているのです。
ときどき、美容目的で二重にしたいのに、安いという理由だけで、眼科の病院などで健康保険で逆さまつ毛修正手術を受けて、傷が汚かったり、二重のラインが期待していたのと違ったりして、担当医に返金を要求したり、無料で修正手術をするよう要求する方がいらっしゃいますが、それはお門違いになります。それは、胃癌でお腹を切って胃を切除して、癌が確実に切除されているのに、「お腹の傷が汚いから、この手術は失敗だ。お金を返してください。」と担当医に要求するようなものです。
逆さまつ毛がある人でも、美容目的で綺麗な二重にしたいのであるならば、美容外科クリニックの自費診療で手術を受けるべきです。また、健康保険で行う手術は、原則として保険適応になっている医療行為しか受けることができないため、麻酔クリームや、痛みの少ない麻酔注射などが無い可能性が高いです。
それに、健康保険で逆さまつ毛修正手術を受けたあとに綺麗な二重に修正する手術は、何も手術を受けていない人に二重を作る手術に比べて難しいし、要望に応えられなくなることも多いです。手術で良い結果を出すためにも、日本の医療費を破綻させないためにも、健康保険で美容目的の手術を受けるのは避けるべきです。
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