鼻に注入されたアクアミド、アクアジェルを除去した後、シリコンプロテーゼはいつ入れられるか?
除去したアクアミドです。
(血液が混ざり赤くなっています)
鼻の診察やカウンセリングをしているとよく、他院でアクアミド、アクアジェル、バイオアルカミドなどを鼻に注入している人が、シリコンプロテーゼを希望されることがあります。
アルカミド、アクアジェル、バイオアルカミドは、ヒアルロン酸などの吸収性注入物とは異なり、非吸収性注入物です。
鼻、顎、額、目の下などに注入すると、膨らんで変形したり、凸凹になるリスクが高く、その場合、吸収されないため、永久的に変形や凸凹が残ることになります。
鼻にアクアミド、アクアジェル、バイオアルカミドが注入されている人にシリコンプロテーゼを入れる場合、注入されている量が少なく、変形したりしていなければ、1回の手術でシリコンプロテーゼを入れることができます。その場合、シリコンプロテーゼ手術の通常の軟骨上~骨膜下の剥離操作の際に、ある程度、アルカミド、アクアジェル、バイオアルカミドは除去されます。
大量に注入されている場合は時間を空けることも
一方、大量にアクアミド、アクアジェル、バイオアルカミドが注入されて、鼻がブヨブヨに膨らんで太くなっていたり、変形したりしている場合は、一旦、除去手術のみをして、落ち着いてからシリコンプロテーゼを入れることが多いです。
鼻に大量のアクアミド、アクアジェル、バイオアルカミドが注入されている場合、鼻の穴の中から、エイヒという特殊なスプーンのような器具を入れ、掻き出す手術をします。
その手術によって、かなりの量のアクアミド、アクアジェル、バイオアルカミドを除去することができますが、皮膚の浅い層に染み込んで癒着しているものまで除去することはできません。
除去手術をした直後は、一時的に除去した部位に広いスペースができ、そのスペースが癒着して閉鎖し、ある程度腫れがおさまってからシリコンプロテーゼを入れることになります。
その場合、除去手術をしてから6ヶ月以上空けて、完全に腫れが引いてからシリコンプロテーゼを入れるのが理想なのですが、患者様が早く手術を希望されたとき、私に関しては、1ヶ月くらいでシリコンプロテーゼを入れることもあります。
高須クリニックのシリコンプロテーゼ手術
シリコンプロテーゼには長い歴史があり、人工関節などにも使われるなど、体に害を及ぼさない安全な器具です。
しかし、正しい手術を行わないと、将来不自然な形になったり、変形や感染症のリスクがあります。
高須クリニックでは、患者様に失敗と感じていただかないよう、
- 自然にフィットするプロテーゼをオーダーメイドで調整
- 鼻の場合、将来的なリスクのないI型プロテーゼのみを使用
- 足りない部位に必要な分だけ高さを足し、全体的にバランスの良い整った仕上がりを目指す
といった方針で手術を行っています。
高須クリニックでのくわしい手術の特徴や内容はこちらをご覧ください。
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担当医からのコメント
⾼須 幹弥 医師
20代女性の患者様で、他院で鼻にアクアミドを注入されて、眉間~鼻根部にかけて凸凹に変形して、触るとブヨブヨした感触でした。
一部額まで流れて入っていました。
局所麻酔下に鼻の穴の中からアクアミドを掻き出す手術をしました。
アクアミドは皮膚の浅い部位から深い部位にかけて注入されており、深い部位に入っているものはほぼ全て掻き出すことができましたが、浅い部位に入っているものは一部真皮や皮下脂肪に浸潤して癒着しており、完全に取りきることはできませんでしたが、トータルで9割くらいは除去することができました。
浅い部位に入っているものを無理して掻き出そうとすると、その部位が窪んだり凸凹になってしまうことがあるので注意が必要です。
アクアミドはブヨブヨした軟らかいジェルなので、本来、鼻や顎などの立体感をださないといけない部位には使ってはいけないものです。
5年くらいでなくなると謳っているクリニックがありますが、基本的には永久に残る注入物なので、間違った使い方をして凸凹になってしまうと永久にそのままになってしまうことになります。
鼻に注入されたものは比較的取ることができますが(それでも完全に取りきれないことが多いです)、目の下などの皮膚の薄い部位に注入されたものはあまり取ることができないことが多いです。
鼻に注入されたアクアミドを除去する手術は高度な技術が必要であり、中途半端にやるとほとんど除去できないし、やり過ぎると凸凹になったり、縦方向の拘縮を起こしブタ鼻になってしまうことがあります。
高須クリニックでは鼻のアクアミドを除去する技術は確立しているため、悩んでいる方は一度ご相談にお越しください。
他院で受けた手術の修正(鼻)美容整形外科手術の修正
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