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男性が行う避妊手術パイプカットとは?術後の腫れ、経過、ダウンタイムについて

パイプカットとは、両側精管結紮切除術ともいい、男性が行う避妊手術です
精巣(睾丸)で作られた精子を精嚢へ運ぶ精管を結紮切除する方法で、この手術を行えば、普通に射精はできますが、精子が全く含まれていない精液が射精されるため、コンドームを付けないで膣内射精しても妊娠することはありません。避妊方法には様々なものがありますが、パイプカットは確実な避妊効果がある方法です

手術は、陰嚢の皮膚の表面に、細い針で局所麻酔注射をし(ちょっとチクッとする程度です)、陰嚢の皮膚を1~2cm程切開し、精管を露出させ、切除し、結紮します。最後に陰嚢の皮膚を溶ける糸で丁寧に縫合し、手術終了する、30分程度の比較的簡単な手術です。手術後の腫れや痛みはわずかなので、日常生活に関しては、手術当日からほとんどのことが可能です

激しい運動、スポーツは、血行が良くなって、腫れが強くなることがあるため、1週間くらい避けたほうが無難です。
性行為も、場合によっては、血行が良くなって腫れが強くなることがあるため、手術後1週間くらい我慢するのが無難です。
手術後は、精巣で作られた精子が、精管を通って、精液の中に混ざることはありませんが、手術前に作られた精子が精嚢に残存しているため、しばらくの射精には、わずかに精子が含まれている精液が射精されることになります。そのため、手術後10~15回程度の射精は、コンドームなどで避妊するsexをしていただくか、マスターベーションで自分で出していただくかしていただきます
その後、射精した精液を、こちらが指定した容器に保存していただき、高須クリニックに持ってきていただくか、郵送していただきます。検査センターで精液を検査させていただき、結果が出たら、検査結果を報告させていただきます(日によりますが、数日程度で結果が出ることが多いです)。
検査結果で、含まれている精子が0になっていたら、この先射精する精液の中に精子が含まれることはないので、もう避妊をする必要はなくなり、膣内で射精しても妊娠することはありません。

他の避妊方法との比較
  メリット デメリット
パイプカット
  • 短時間でできる比較的簡単な手術。
  • 手術を受けた男性は、コンドームを着けずに膣内で射精することができるため、男女共にSEXのときの感度が高まる。
  • 効果は永久的である。
  • 男性ホルモン(テストステロンなど)が低下することはない。
  • 性欲が低下することはない
  • 一度手術すると、普通のsexで子供が作れなくなる
  • パイプカットした後、子供が欲しくなった場合、切除した精管を再吻合する手術はあるが、再吻合できないことがある。また、仮に再吻合できたとしても、精子産生機能が退化して、妊娠させることができないことがある。
  • コンドームのように、性病(性感染症)を予防する効果はない
コンドーム
  • いつでも誰でも気軽に使用することができる。
  • 正しく使えば避妊効果は100%に近い。
  • 相手の女性から性病をうつされたり、自分が持っている性病を相手にうつさないように予防ができる。
    ※ただし、ケジラミなどの感染予防効果はなく、オーラルsexなどをすれば、他の性病も感染する可能性がある。
  • ペニスと膣が直接接触できないため、感度、快感が非常に低下する(特に男性)。
  • 挿入する直前に装着するのが煩わしい。
  • 装着するときにムードがなくなり、冷めてしまうことがある。
  • ED気味の人は、装着のときに、勃起していたペニスが萎えてしまい、再び勃起させることができなくなり、結局SEXすることができなくなって、全てが台無しになってしまうことがある。
  • コンドームを付けて膣内射精した後、直ぐにペニスを抜かないと、勃起したペニスが萎縮して、精液が漏れ、妊娠してしまうことがある。
  • コンドームに穴を空けられて、妊娠させてしまうことがある。
  • 男女共に、ラテックスアレルギーの人は使うことができない。
経口避妊薬(ピル、低用量ピル)
  • コンドームを着けずに膣内射精することができる。
  • 月経(生理)が規則正しくくるようになる。
  • 月経の痛みや出血が少なくなる。
  • 身体に脂肪が付きやすくなり、太りやすくなる。
  • 顔に肝斑などのシミができやすくなる。
  • 人によっては、吐き気がしたり、気持ち悪くなることがある。
  • 血栓症を起こすことがある。
  • 女性の性欲が落ちることがある。
  • ほぼ毎日薬を飲むのが煩わしい。薬を飲み忘れることがある。
  • 性病予防効果はない。
膣外射精
  • お金が一切かからない。
  • 何も準備する必要がない。
  • 射精する前に分泌されるカウパー腺液にも精子が含まれているため、効果が不確実。
  • 失敗して、膣内で射精してしまうことがある。
  • 性病を予防する効果はない。

※膣外射精は、膣内射精に比べ、確かに妊娠する確率は格段に低くなりますが、確実な方法ではないため、推奨しません。

この記事の監修医情報
平成11年
  1. 藤田医科大学医学部卒業
平成11年
~平成13年
  1. 藤田医科大学麻酔救急科に勤務
  2. 麻酔科標榜医取得
平成13年
  1. 藤田医科大学大学院入学。
    形成外科入局。高須クリニック勤務
平成14年
  1. 群馬県立がんセンター頭頚部外科勤務
平成15年
  1. Ivo Pitanguy Institute Postgraduate Course (Brazil) 研修
平成17年
  1. 単一植毛手術の研究にて医学博士取得
平成19年
  1. 日本形成外科学会専門医取得
  2. 高須クリニック名古屋院院長

※施術方法や施術の流れに関しましては、各院・各医師により異なります。予めご了承ください。
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※当院で行う治療行為は保険診療適応外の自由診療になります。
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