鼻の手術の局所麻酔注射は痛いのか?全身麻酔でしたほうが良い?
シリコンプロテーゼ、耳介軟骨移植、小鼻縮小(鼻翼縮小)、鼻尖形成(鼻尖縮小)、ハンプ切除、骨切り幅寄せ、鼻中隔延長など、鼻の手術希望の患者様のカウンセリングをしていると時々、
「鼻の局所麻酔注射は痛いってネットに書いてあったんですが、本当ですか?」
とご質問いただきます。
私の答えは、「ちょっとチクッとしますが、一瞬で終わるし、手術中は全く痛くないので、そんなに心配しなくていいですよ」
です。
その理由や、他の部位の手術との比較、また全身麻酔で手術したほうが良いのかも含め、ご紹介いたします。
痛みを抑えるための高須クリニックの4つの工夫
鼻の手術をする場合、高須クリニックでは局所麻酔を行います。
最初に極細の注射針で注射するので、一瞬チクッとする程度であり、局所麻酔注射が終わってしまえば、手術中は全く痛くありません。
ただ、どこのクリニックでも注射が痛くないというわけではありません。
高須クリニックでは、局所麻酔注射が痛くないように、以下の4つの工夫をしています。
①局所麻酔注射液にメイロンを混ぜている
②局所麻酔注射液に新鮮なエピネフリンを混ぜている
③極細の注射針を使用している
④痛くなく注射する技術
局所麻酔注射液にメイロンを混ぜている
当院の局所麻酔注射液にはメイロンという薬を混ぜています。
人間の体液はアルカリ性なのですが、局所麻酔注射液は酸性です。
アルカリ性である人間の体に酸性の局所麻酔注射をすると、注入時に激しい痛みがあります。
局所麻酔注射液にメイロンを混ぜると、局所麻酔注射液が人間のphに近いアルカリ性になるため、注入時の痛みが少なくなります。
局所麻酔注射液に新鮮なエピネフリンを混ぜている
エピネフリンは血管を収縮させる薬です。
局所麻酔注射液に混ぜて注射すると、麻酔した部位の血管が収縮するため、麻酔薬が血管内に吸収されにくくなり、麻酔がよく効くようになります。
また、麻酔が長時間効くようになるため、手術の途中で麻酔が切れることもありません。
極細の注射針を使用している
注射は一般的に、太い注射針で注射したときよりも、細い注射針で注射したときのほうが痛みが少ないです。
当院では注射部位、注入量に応じて、最適な極細の注射針を使用しているので、痛みが少なくなります。
痛くなく注射する技術
同じ局所麻酔注射液を同じ注射針で注射する場合でも、注射する医者によって凄く痛い場合とあまり痛くない場合があります。
上手な医者は、まずポイントとなる部位(神経支配領域の中枢側)に局所麻酔注射をして、その後、麻酔が効いてきた部位から順番に注射していくので、あまり痛くありません。
しかし、局所麻酔注射が下手な医者は、最初のポイントがどこか分からないので、ポイントがずれた位置に注射してしまい、その上、麻酔が効いていない部位にあちこち注射するので、非常に痛くなることがあります。
他の部位と比べると、痛みはどれくらい違う?
時々、「先生に二重まぶた切開法をしてもらったときは、局所麻酔注射は全然痛くなかったのですが、鼻の局所麻酔注射も痛さは同じですか?」といったご質問もいただきます。
私の答えは、「鼻の局所麻酔注射のほうがちょっと痛いです」
です。
高須クリニックで二重まぶた切開法と鼻の手術を両方やったことがある人にお聞きすると、「二重まぶた切開法の局所麻酔注射は全然痛くなかったけど、鼻の手術の局所麻酔注射はちょっと痛かった」と言われることが多いです。
なぜかといえば、まぶたの皮膚は非常に薄くて軟らかいため、局所麻酔注射液を注入するとき、ほとんど抵抗なくフワーっと膨らむことで痛みをそれほど感じることがありません。
一方、鼻の皮膚は厚くて硬いため、局所麻酔注射液を注入するときの抵抗が強く、その分だけ痛みを感じることが多いと考えられます。
局所麻酔より全身麻酔のほうが良い?
高須クリニックでは、原則局所麻酔での手術を行っていますが、他のクリニックにカウンセリングに行かれた患者様から
「鼻中隔延長と鼻のゴアテックスと眉間のゴアテックスを勧められて、全身麻酔で手術をすると言われました。鼻の手術は全身麻酔でしないといけないのですか?」
といったご質問をいただきます。
高須クリニックで行っている全ての鼻の手術(ヒアルロン酸注射、鼻シリコンプロテーゼ、眉間プロテーゼ、耳介軟骨移植、小鼻縮小、鼻尖形成、鼻中隔延長、ハンプ切除、骨切り幅寄せ)は、全て局所麻酔で手術可能です。
私に関しては、鼻の手術はほとんど局所麻酔で行い、患者様がどうしても静脈麻酔や全身麻酔でしたいという場合のみ、静脈麻酔や全身麻酔ですることになります。
ただし、手術的には患者様にとって全身麻酔で手術することにあまりメリットはありません。
局所麻酔で手術するのが、手術中の出血量が最も少なく、医師の実力が100%発揮できるため、手術の仕上がりが綺麗になりやすいです。
他のクリニックで、局所麻酔で十分できる手術を、全身麻酔で行うのは、何らかの理由がある可能性があります。
鼻の手術においては、
- 麻酔代金を上乗せするため(全身麻酔のほうが高くなります)
- 学会で発表するための写真や動画を患者様に無断で撮影するから
- あまり経験のない実験的な手術をするため、手術中の会話を患者様に聞かれたくないから
- 新米の医者に教えながら手術をさせるため
- 患者様が希望した医者が手術せず、違う医者に手術をさせるため
- 途中まで患者が希望した医者が手術するが、途中で新米の医者にすり変わるから
などが考えられます。
もちろんこれらの理由のみで全身麻酔で手術するのではなく、手術上必要な別の理由もあることもあるので、疑問に思う場合は担当医にその理由をくわしく質問してみることをおすすめします。
参考までに、高須クリニックの場合施術別にどのような麻酔方法が適用されるのか、ご紹介させていただきます。
全身麻酔を行う場合
フルフェイスリフト、豊胸手術(シリコンプロテーゼ)、乳房縮小手術(マンマリダクション)、女性化乳房、広範囲の脂肪吸引・脂肪注入など
※通常局所麻酔で行う施術も、「眠っている間に終わりたい」などの強いご希望があれば全身麻酔で対応できます。
局所麻酔で行う場合
まぶたに関する施術、鼻に関する手術など
クリーム麻酔で行う場合
ヒアルロン酸注入、ボツリヌストキシン注射、各種レーザー治療など
静脈麻酔で行う場合
局所麻酔との併用によりフルフェイスリフトなど
※通常は局所麻酔で行う施術も、「よりリラックスしたい」などのご希望があれば静脈麻酔との併用もできます。
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